先日の日本語の授業での出来事です。
その日は、教科書に載っている会話のDVDを見せる時間でした。
どんな会話かといいますと、
ある人が電車の網棚の上に自分の青いかばんを忘れてしまうというものです。
駅についてから、駅員さんに自分のかばんの特徴を伝え、無事に見つかったので取りに行くというものです。
まず、大体の意味が分かるかどうか、
全体の会話(2分程度)を見せようとしたのですが、
あれ???
この内容、ついこないだ見た気がする!!
あれれれれ?
このDVDを見せるのは今日の予定のはずなのに、なぜ?
他のクラスではこのDVDを見せるなんてことありえないし。。
はて、、、年末に見せたんだっけ?おかしいなあ。
恥ずかしながら、学生に聞いてみるしかありません。
「このDVDもう見ましたか?」
学生は「いいえ、まだです」といいます。
だよねえ。見るわけないよね。今日の予定なんだもん。あれれー?
私はこのDVDを毎学期ちがう学生に見せているので、
内容は良く知っているんですが、
「つい最近見たばかり」という感じが、どうしてもするんです。
おかしいな。
ま、学生見てないって言ってるから見るか。
そして、DVDを見始めてすぐ気がつきました。
あ!!
これ、私DVDで見たんじゃなかった。
自分が同じような体験をしたんだった。笑笑
なんとわたし、つい先日、駅にかばんを置いたまま
電車に乗ってしまいました。
そして、電車の中でかばんが無いことに気付き、
車掌さんに忘れたことを話して、置いてきた駅に電話で探してもらい、
駅に取りに行くという、似たような体験をしました。
「あー、ごめんなさい。DVD見せたんじゃなくて、自分の体験でしたー!」
というと、学生たち大笑い。
DVDの中では、「駅の事務所に取りに行ってください」と言われますが、
私の場合、取りに行くのは駅長室でした。
そこで、学生たちにも「駅長室」を紹介。笑
「みなさんも、こんな経験ないほうがいいですが、
本当にあるかも知れませんから練習しましょう!」
というと、みんな一所懸命していました。
網棚の上やら、座席の上、下に
自分のかばんやら財布やらを忘れたというシチュエーションで、
会話をつくってもらいました。
特徴もちゃんと説明できていました。
「このくらいの黒いかばんで、オレンジ色のお守りがついています」
おお、うまいうまい。
これで、みんな無くしても大丈夫ね。笑
しかし、現実の話かDVDの話かの区別がつかなくなるなんて、あぶないなあ。