マさんの日記

失敗ばかりする旅好きの私の雑記帳です。海外の方との交流についても書きます。

2012夏内モンゴルの旅4日目【大草原の小さなゲル】

8月15日水曜日、晴れ。
 
モモとスモモとMちゃんと私の4人で、
ホテルの近くのモンゴルレストランで
モンゴル式朝ご飯を食べた後、 
モモくんの「隣のうちのおじさん」が、
車で私たちを迎えに来てくれました。
 
あとで分かったのですが、
「隣」の概念が・・・・。(笑)
 
そう、モモくんのうちは、
大草原の小さな家」ならぬ大草原の小さなゲル。
なんと「道」がありません。住所もないようです。
 
この「隣のうち」のおじさんの家までは、
車で10分だか20分だか、しばらくかかるんですけど、 
何をどう目印に進んでいけばいいのかさっぱりわかりません。
だって、道がないのですから。
 
道なき道を、
右に曲がったり左に曲がったりしていったら、到着。
不思議だー。
とまあ、その隣のうちのおじさんの車に乗せていただいて、
ホテルを出発! 
ホテルからモモ君のおうちがあるゲルまで、
寄り道をしなければ1時間弱で着くんですが、 
せっかくの機会だからということで、
近くのお寺などに連れて行っていただきました。 
 
これまたあとで知ったのですが、
そのお寺、地元の人は無料なんだけど、外部の人は有料だったそう。
でも、スモモ君(実は地元じゃない)のことは、
親戚のだれだれと言い、私のことも、遠い親戚の誰かと言って 
無料で入れてもらったんだそうです。
 
そして、どこからどうみても西洋人のMちゃんのことも
なんとか言おうとしたらしいんですが、信じてもらえず
(当たり前!)
 
結局彼女の入場料だけ払ったとか。
モモくんよ、そりゃー無理と言うもんです。(笑)
 
そのお寺でお参りをしてから、
さらに草原の中を走る一本道を走ること数十分。 
何の目印もないところで、
いきなり隣のおじさんが道を横にそれ、
草原の中をがたがたと走り始めました。
 
そこから、ごつごつと走ること十分ぐらいかな、
遠くにゲルが見えてきました~~~~!
 
おおおおおー。感激!
これまでも、観光客用のゲルのレストランは見ましたが、
 
これが正真正銘の、
人がちゃんと生活しているゲル!
私たち、本当にここに泊まるのよ。

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やっと着いた草原のゲル。今晩の宿です。
煙突のある右のゲルがモモくんのお兄さん家族のうち。
左のゲルがモモくんのうち。
 
ゲルの周りにはたくさんの人が
モンゴルの民族衣装を着て待ってくださっていました。
 ゲルには、人が入りきれないから、
外で待ってくださっていたのです。 
 
モモ君の親戚たちが、
「ドイツの友達と、同級生(スモモ)と、先生が来る」
ということで、挨拶に来てくれたんです。
 
 
ゲルの周りに
色とりどりの美しい民族衣装を着たみなさんが
集まっているのを見て、スモモくんが
「ぼくもこんな光景、初めて見た。
これ以上のもてなしを見たことがない」と感動していました。
  
モモくんのご家族からも、
3日前に空港でしていただいたモンゴル式歓迎を受け、
 その後なんとなんとなんと、
Mちゃんと私は、モンゴルの民族衣装をプレゼントされるのでした。涙 
Mちゃんは、美しい真っ赤のものを、
私は草原の緑のものを。
 
モモくんのお母さんが、
私たちが来るからと一生懸命
手で縫ってくださったのだそうです。涙涙
 
その後、ご家族や親戚のみなさんが、
モンゴル語で、モモが日本にいる間にお世話になったこと、 
遠い日本で大変だったのに、
その彼を支えてくれたこと、先生は親と同じぐらい大切であること、 
遠いドイツからも友達が来てくれたこと、
その友だちと私をスモモくんが連れてきてくれたことに感謝している 
と、話してくださいました。
 
モンゴル語が全然わからないので、
どんな話をしているかは、
通訳してもらわないと分かりませんでしたが 
話す表情だけでも気持ちが十分に伝わってきて、
涙があふれてきました。
  
彼らが日本にいるあいだ、
お世話になったのは実は私のほうで、 
仕事が嫌になった時でも、
彼らのような素晴らしい学生が周りにいてくれたからこそ
乗り越えられたのに 
親戚一同集まってお礼を言ってくださるなんて・・・。
 
日本にいるときも、そして国に帰ってからも、
いつもいつも 
「先生、僕のうちに来てね。ゲルに泊まってみてね。」
と言ってくれていたモモくん。 
誘ってくれるたびに「うん、行きたいな。行けるかな。」
と答えていたけれど、本当に今こうして実現している!
  
なんだか、今こうしてモモくんの家にいる自分が信じられず、
きっと夢の中にいるんだろうと思っていました。
 
今でもMちゃんと、
この旅行のことを振り返っては
「なんだか信じられないね。夢だったのかな」と話しています。
 
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写真は、モモくんのお父さま。馬に乗って、かっこいいでしょう?
 
それから、こんな美しい光景も、モモくんの家からは普通に見られます。

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草原で見た夕日。曇っていたけど、美しかった!
こんな美しい草原と
素晴らしいご家族に囲まれて育ったら、
あんな風に育つのも納得です。 
  
私はこの日のことを、死ぬまで忘れないと思います。