外国語には、ひとことで日本語に訳すのが難しい言葉がたくさんあると思いますが、
ひとたび意味が分かると、「そうそう、これこれ!」となることがあります。
たとえば、以前書いた「代理満足(대리만족)」もそうです。
代理満足とは、自分が直接体験・達成できないことを、他人がすることで自分が満足することです。
同じように、ドイツ語の中にも「そうそう、これこれ!」と思うものがいくつかあります。
そのひとつが「Fernweh(フェーンヴェー)」という単語です。
Fernは「遠くに」という意味で、wehは「痛い」という意味です。

「遠く(まだ見ぬ土地)に行きたくてたまらない」みたいな意味で、
故郷が恋しくてたまらない「ホームシック」と対をなす言葉だそうです。
ホームシックはドイツ語で「Heimweh」(ハイムヴェー、故郷の痛み)と言い、
Fern(遠く)へのWeh(痛み)なの か、Heim(故郷)へのWeh(痛み)なのかということだそうです。
日本語に「旅心」という言葉がありますが、これはどこか前向きなワクワクした気持ちが入っていると思います。
しかし、ドイツ語は''Weh(痛み)''なので、より切実です。
さすが、旅人が多いと言われるドイツですね。
初めて知ったとき「こんな言葉があるなんて、さすがドイツ語!」と思いました。
まだ見ぬ土地への憧れとか、とにかく遠く遠くへ行きたい気持ちとか。
まさにこの感情です。
AIに、例文を3つほど作ってもらいました。
(1) Ich habe im Moment so großes Fernweh.
今、すごく大きなFernweh を持っている。
=旅行に行きたくてたまらない。
(2) Die schönen Fotos auf Instagram wecken mein Fernweh.
インスタのきれいな写真は、わたしのFernwehを呼び起こす。
=インスタのきれいな写真を見ていると、遠くへ行きたい衝動が掻き立てられる。
(3) Gegen Fernweh hilft nur eine Reise.
Fernwehに対して有効なのは旅だけだ。
=旅に出たい病を治すには、旅をするしかない。
いま無性に、このFernwehを感じています。
今日と明日は休みなので、路線バスにでも乗ってどこか出かけてみようかな。






