先日、知り合いから、とある国から来日したばかりの男性Mさんが精神的に辛くて元気がないようだから、一緒に話を聞いてほしい、と頼まれました。
話を聞くと、今日にでも帰国しそうな勢いとのこと。
私に頼んだ方(Mさんの引き受け人)も、帰りたい人を無理に引き留めることは出来ないので、事情を聞くだけ聞いて、帰るなら帰っていただこうと話していました。
私に何ができるか分かりませんでしたが、とりあえず同席させてもらうことに。
まず、受け入れの方が、Mさんに事情を説明するよう、優しい口調で促しました。
すると、精神的にあまりよくないと感じていること、現状いっぱいいっぱいであること、
しかし、自分でもあと少しは様子をみるべきだと思っていること、国にいる彼の恋人も、もう少し頑張ってみたら?と話していることなどを教えてくれました。
ああ、絶対帰ると決めたわけではないんだ!
残ってみようという思いがあるのなら、少しだけ様子を見ようかということになり、そのあとは、雑談もできる雰囲気になりました。
私は、出会ったばかりで情報も少ないので、何を話せばいいか分かりませんでしたが、
(話さなくても良かったのかもしれませんが)
Mさんの国の言葉を少しだけ勉強したことがあったので、
「わたし、○○語、勉強してるんですよ!」と(日本語で)言って、アプリで問題を解いて見せました。
とても簡単な問題ばかりでしたが、褒めてくれました。良かった!
(Mさんの日本語のほうがずっと上手なんですが)
それから、以前Mさんと同じ国から来ていた学生が教えてくれたお国の有名な食べ物のこと、
その学生が私に残していってくれた調理器具があるので、良かったら譲りたいことを伝えました。
すると、受け取ってくれ、材料はどこで買えばいいかなど質問してくれました。
自国の食べ物を食べたら、少し元気になるかな?
さらに、偶然Mさんのふるさとの話になったのですが、
なんとなんと、私が一度旅行で行ったことのある町だということが分かりました。
自分のふるさとを知っていると言われたところで、深い話ができる訳でもなく、反応に困ったかも知れませんが、優しいMさんは私の撮った写真を見てこれはどこだ、などとコメントしてくれました。
ひとしきり話したところで、ひとまず今日はこのくらいにしましょうと、担当の方が連絡先を渡して終わりました。
最後は彼自身がどうするかだと思うので、私たちに何かしてあげられることはあまりないと思いますが、
それにしても、自分で志願して日本に来たとは言え、いざ来てみると辛いということは多々あると思います。
今は、外国人への風当たりも強くなっていますが、
日本が好きで日本語を学び、遠い母国を離れて来てくれた人たちが、心穏やかにすごしてくれるといいなと思いました。

写真は、本文とはまったく関係のない伊根舟屋にて。