一字違いで大違い
最近学生と話すことが多いなあと思っていたら、新学期でした。そうだそうだ、始まってたんだ。(笑)
始まってすでに2週間でーす・・・・・。
私の勤めている学校には、いろんな国からいろんな学生が来ています。
そういえば、10年以上も昔、まだ学生だった頃、私が日本語教師になりたいと思った理由の1つが、
「外国で教えれば、その国の人と仲良くなれるし、文化も知れる。
日本で教えれば、日本に居ながらにして、いろんな国の人や文化に出会える」というものでした。
なんか、インタナショナル~な感じに憧れた、ただのミーハーだった気がしなくもないですけど、
まあ、今こうしていろんな国の学生さんたちとお話ができるのは、とても幸せです。
さてさて、ここ数回で何度か登場した中国の学生Hさん。
彼はドイツ人学生Tさんと仲良しで、いつでも2人一緒にいたのですが、Tさんが帰国。
今は思い出話に花を咲かせる毎日です。
ところで、ちょっと話はそれますが、
日本語を学ぶ学生たちには、いろいろと難しいポイント、間違えるポイントがあります。
たとえば「な」と「の」の違い。
たとえば、ですけど(あくまで例です)
「きれいな服」というべきところを、「きれいの服」と言ったりします。
あと、「おいしい○○」を「おいしいの○○」とか。
だいたい意味は通じるんです。通じるから、いいんですけどね?やっぱり教師としては気になってしまいます。
話をHさんに戻しましょう。
彼が、懐かしそうにTさんのことを話し始めました。
Hさん: 「先生、ある日Tと一緒に歩いているとき、なぜか私の靴ヒモがすぐほどけるので、
私、自分の靴に向かって”バカな靴!”って言ったんです。」
マ: 「ほう。」
Hさん: 「そしたら、Tが”バカの靴”って言いなおしたんですよ!」
あらら、Tさん・・・・。「バカな」を「バカの」って間違っちゃって・・・・。
と、その場にいもしないTさんの日本語を修正しようと思ったその時、はっと気づきました。
そうなんです。Tさんは、分かって言ってたんです。
靴がバカなのではなく、
"Hさんというバカ"が所有する靴なのだと。笑
面白いっ!!
こういう言葉がさらっと出てくるなんて、レベル高いわ~。(レベル高いと思うのは、私だけ???)
ああ、ギリシャ彫刻のような彫の深い、イケメンTさん。
あなたの口からこんな面白い言葉が飛び出していたなんて、知りませんでしたよ。
これから、授業で使わせていただきます
新学期、忙しいけど、頑張れる気がしてきました