キムさんの東京旅行でも書きました、
除隊したばかりの韓国の若者、キムさん。
彼から聞く話が大変興味深いので、メモがわりに書いています。
今日の報告は、これまでに買った「お土産」についてでした。
今日は、おじいさまに頼まれた買い物をしたそうです。
おじいさまは、1925年生まれの94歳!
そんなおじいさまに頼まれたのは、
「日本の文学雑誌○○と××の3月号、なければ2月号でも可」とのこと。
1925年生まれといえば、日本語での教育を受けておられた世代です。
おじいさんが書かれたメモを見せてもらいましたが、雑誌名は日本語で、下にハングルでの振り仮名がありました。
「3月号が無かったら、2月号でも可」というメモは、韓国語で書いてありました。
若いころ日本語で教育を受けられていたとはいえ、韓国語を使う時間のほうがずっと長かったはずなのに、
今でも日本語で文学作品をお読みになるとは…。
そういえば、おじいさまの話を聞いて、韓国で働いているときのことを思い出しました。
当時、2日間の集中講義で、社会人に日本語を教えさせていただくという機会がありました。
クラスには老若男女いろいろおられたんですが、その中で忘れられないのが、とある男性。
「わたしゃあね、昭和3年に日本で生まれました。終戦直前まで日本におりました!」
と、とってもお上手な、自然な日本語でおっしゃっていたなあ。
そして、クラスの人たちにも、生き生きと、率先して日本語を教えてくださっていました。
私にも、よくしてくださった思い出があります。
キムさんのおじいさまは1925年なので大正14年。当時のあの方とほぼ同世代です。
キムさんのおじいさまのお話しを聞いて、韓国でのあの授業をした日を懐かしく思い出しました。
おじいさまに頼まれた雑誌のほかに、日本海軍や明治時代~昭和の料理のレシピ本なども手に入れたキムさん。
とっても嬉しそうでした。
最近、私が出会う若者は「アニメが好きなので日本語を勉強しています」とか
「歌手の誰々の大ファンで」というような人が多かった気がするのですが、
こんな若者もいるんですね。