北ドイツの旅(5)【オストフリースラント】
私たちはブレーメン観光を早々に切り上げて、
また別の場所へ行きました。
そこは、
Aくんのふるさとである、オストフリースラントというところです!
地図で見ると、こんなかんじ。
オランダまですぐそこって感じですね。
彼の故郷は、このオストフリースラントのLeerというところで、
これはたまたまドイツ語で「空っぽ」という意味です。
Aさんいわく、ドイツでもオストフリースラントから来たというと、
バカにされるんだそうで、
ドイツのジョークの中にはオストフリースラント人を
バカにしたようなジョークも多いんだそうです
さらに、空っぽという町なので、またまたバカにされるとか。
ちなみに次に多いジョークがブロンド女性のジョーク。
ブロンド女性のジョークは、ドイツに限らず有名ですよね!
せっかくなので、教えてもらったオストフリースラントのジョークをひとつ。
「オストフリースラント人は、電球を交換するのに3人必要だ。
1人は電球を握る人。残り2人は、電球を持っている人を下から支えて回す人。」
ははははは。
まあ、つまりは、オストフリースラント人は
頭が悪いと言われているんだそうです。
話が逸れましたが、
ブレーメン中央駅からレール駅まで1時間半くらいかかります。
(ニーダーザクセンカード大活躍!)
駅にはお母さまが車で迎えにきてくださってました。
お母さまは、車でまずレアのお城に連れて行ってくださいました。
ありがとうございますっ!
本当は、このお城だけみて、おばあさまのお宅に行くはずが、
急にお母さまがひらめいたそうで、連れて行って下さったのがここ。↓↓↓
んんんんん?
誰か有名な人が作った公園?いいえ。
何かの記念?いいえ。
実はここオストフリースラントも、
オランダ同様に平地しかないところなんだそうです。
そんな話をしているときにお母さんが思いつきました。
「ああ、あるわよ、山が!ここで唯一の山に案内するわ!」といって、
連れてって下さったのがここでした。
「ここがオストフリースラントの富士山ってところね。」とお母さま!
終始こんな感じで、本当に面白い方!
この「山」が見えるまでも、
「何メートルくらいあるんですか?」と聞く私に
「ふふふ。待っててね。さあ、来るわ、さあ、このカーブの先よ、ほら!じじゃーん!」という効果音(?)つき。笑
「私には、高すぎて登れないから、あなたたち二人で行っておいで!」といって、車に残るお母さま。
んもう、どこまでお茶目なの!!
その後も、「おばあちゃん、朝からずっと待ってるの。」と言いつつ、おばあさまのうちには行かずにこんな素敵な所にも案内してくださいました。
わあ、、馬に羊だ!
さっきのところがオストフリースラントの富士山なら、ここはオストフリースラントのモンゴルね!と私たち。
なんてステキな風景なのー。
そしていよいよ、おばあさまのお宅へ!
おばあさまは、今年80歳になるのですが、英語にフランス語、スペイン語、オランダ語もおできになるスーパーウーマン。
なんとなんと、4回くらい結婚されたのだったかしら?
とてもお元気で、これまた楽しい方。
お庭で採れたリンゴでとーっても美味しいケーキを焼いてくださってました。
一人前がものすごく大きくて、でもお店のケーキよりずっと美味しいケーキでした。
奥に見えるのが、オストフリースラントで飲まれている紅茶。
地方の習慣って本当に面白いなと思うのですが、ここの紅茶の飲み方がまた特別!
最初に、カップに大きな氷砂糖をいれます。
その上から紅茶を注ぎ、そのあと、カップの縁からミルクを入れます。
そうすると、雲のようにミルクが広がるのですが、かき混ぜちゃダメ。
そのまま飲むんだそうです。
ここには昔、スプーンがなかったのかしらと思いたくなるような飲み方ですよね。笑
ドイツ国内でも知る人ぞ知るお茶だそうで、なんとなんと、日本のネットでも売っていました。
そして、こちらが、大きな氷砂糖。
記念に買ってみたものの、小さいサイズがなくて、1キロも!
うーむ、この先荷物を減らしたい私に1キロは大きいぞ!笑
それにしても、おばあさまのお話もとても楽しくて、元気をいただきました。
初めて来た私に、自慢の庭をずっと案内してくださるおばあさま。私を庭中連れ回してはすべてを説明するおばあさまをみて、Aさんとお母さんは大笑い。
おばあちゃん、もうやめて!恥ずかしいから!といっても、全然聞かないおばさま。ずっと私に庭の野菜や果物、木の実について説明してくれました。
足を怪我してらっしゃるのに、その怪我した足でふんづけて木の実を割って見せようとするおばあさま。ええええー!笑
Aさんと私をまとめて「Kinder?(子供たち)」と呼ぶおばあさま。
「僕の先生なんだ、失礼だよ!」と言っても全然気にしないおばあさま。
そりゃそうですよね。おばあさまの人生半分しか生きてない私なんて、まだまだ子供です。笑
子供と呼んでもらえて、とても嬉しくなりました。
また来るわよね、来るわよねと何度も言ってくださるおばあさまとお別れして、私たちは散歩にでかけました。
川にヨットが浮かんでいます。ステキですよね。
ヨットを家にして生活する人もいるんだそうです。
町の教会にも入りました。
ステンドグラスも、一味違いますよね。
オランダの教会に似ているとのこと。
本当にすてきですね。
町を歩きながら、彼自身の思い出話や、友達のこと、いろーんなことを教えてもらいました。
そうこうしている内にあっという間に時間は過ぎ、お別れのときがやってきました。
駅まで送ってくれたAさん。
またきっと会えるよね、と言ってお別れしてきました。
うん、絶対また会えるよ。
胸があつくなるのを感じながら、乗り換えを含め三時間の旅がはじまりました。
いい一日だったなー。
と、なる予定でしたが、なんとなんと、乗り換え駅のブレーメンでまさかの事態!笑
そう、1つ前の記事でも書いたとおり、電車が走らないというのです。
ええええー、そんなあ、でしょう?笑
仕方ないので、もともと30分の乗り換え時間だったのが、さらにプラス30分待って次の電車に乗りました。
なので、合計3時間半くらいかかってしまいましたが、それでもそれが苦にならないほどステキな1日になりました。
これは、帰りの乗り換えで合計1時間待つことになったブレーメンのホームで撮った写真。
Hbfというのは、中央駅という意味です。
これで北ドイツの旅はおしまいです。
終わってみればあっという間でした。
最初は、せっかくヨーロッパまで来たのだからと、イギリスやスウェーデンなど、まだ行ったことのない国に行ってみたかったのですが、北ドイツにして大正解!
ステキなお母さまとおばあさまに、必ずまた会いに行きますね。